実家

実家の片付けを姉とした。

台所の床がボロボロでクッションフロアを貼る作業がメインだ。

材料は事前に姉が買っておいたのでサイズはピッタリなのだが、

不器用オールスターズの作業は困難を極めた。

こちらを合わせればあちらが合わない、

くっついた下地のテープをベリベリ剥がしては合わせること十数回、

カッターで切ったラインは見事にガタガタ、

貼り終えた床はプカプカと波打つ、

不器用を絵にかいたとはこのことか! ・・の出来であった。

 

家が古くなると傷み具合も異様に激しくなる。

台所だけでな無駄に広い玄関の床も数か所危ない。

しかし田舎の玄関はなぜ無駄に広いのか。

廊下も縁側も必要以上に面積をとっている。

昭和の応接室も広すぎる。

なのにコンセントが少なすぎる。

掃除機ひとつかけるのも面倒だ。

勝手の悪い家だが、母はここに住んでいる。

私が来る前に姉と言い争ったらしく、

ボケてない!と聞いてもいないのに叫んでいた。

母なりの生活は勝手良く住んでいるようだ。

何せタンスなどというものは必要ない。

田の字の和室全てが衣裳部屋なのだから。

若い時、自由のかけらもなかった今

思う存分一人暮らしを満喫している。

少々散らかっていてもそっとしてあげた方がいいのかもしれない。